福島未来創造支援研究センターは、10月28日~11月1日に「原子力災害の復興に関する国際研修コース」を福島県浜通り地区で行いました。このセミナーは福島県イノベーション・コースト構想推進機構事業(「復興知」事業(注))の一環として行われたものです。長崎大学の修士課程の大学院生と国際機関である原子力安全・放射線防護期間(ASNR)や韓国原子力医学院(KIRAMS)、三軍総医院(TSGH)、ライデン大学等の災害・被ばく医療科学分野の専門家、あわせて23名が参加しました。本コースは長崎大学が自治体や住民と協力をして行ってきた原子力災害からの復興支援の経験に基づき、福島の原子力災害からの復興支援を実践的に学ぶことを目的としています。

初日の10月28日は双葉町産業交流センターで髙村昇教授が「長崎大学福島復興支援の概要」について講義を行い、長崎大学健康リスク学研究分野のジャック・ロシャール客員教授とティエリー・シュナイダー教授が参加者の紹介を行った後、「IDPA方式を使ったステークホルダーとの対話の重要性」について講義がありました。2日目の10月29日は東日本大震災・原子力災害伝承館と請戸小学校震災遺構へ行き、髙村教授の案内で見学を行いました。その後、CREVAおおくまに行き、ふたば医療センター附属病院の谷川攻一病院長より「双葉郡の医療体制とふたば医療センターの役割」について、東京電力の職員より「福島原発事故における東京電力の取組み」について講義を受け、東京電力廃炉資料館の見学を行いました。


3日目の10月30日はCREVAおおくまにて福島大学環境放射能研究所のヴァシル・ヨシェンコ教授より「福島の森林における環境放射能」についての講義と富岡町のスギ林でフィールドワークを行いました。その後、中間貯蔵施設に行き、環境省の職員より除去土壌についての説明を受けました。4日目の10月31日はドローンパーク川内で代表の神藤俊男氏より事故当時の体験とドローンパーク川内の創業について講話を聞き、敷地内の空間線量率の測定を行いました。その後、いわなの郷にて川内村の遠藤雄幸村長より「川内村の震災から復興までの歩み、現在の課題」について講義が行われました。最終日の11月1日はJ-VILLAGEにてIDPAメソッドの総括とディスカッションが行われ、最後にロシャール客員教授と髙村教授による閉会の挨拶があり、本年度の「原子力災害の復興に関する国際研修コース」が終了しました。今年度のセミナーも多くの質問や様々なディスカッションが行われました。
今年度も本研修では、長崎大学の修士課程の大学院生と災害・被ばく医療科学分野の専門家が福島の現状を現地で確認し、福島における原子力災害からの復興支援について学び、多くの質問やディスカッションが行われました。本学は今後も災害・被ばく医療科学分野における専門家の育成に向けた取組みを行っていきます。


(注):「復興知」について 福島イノベーション・コースト構想(外部リンク)